スペシャルインタビュー

学部長対談
スペシャルインタビュー

大学で学んでみたい気持ちはあるけど、本当にできるか心配、なかなか一歩が踏み出せない。そんな方も多くいると思います。そんな方へ後押しとなるよう、こども心理学部長、モチベーション行動科学部長それぞれに東京未来大学 通信教育課程で学ぶことの意味や魅力について対談していただきました。

  • こども心理学部 学部長 出口 保行

    担当科目
    少年非行の心理学、犯罪の心理学
    専門
    犯罪心理学
    主な著書
    『犯罪心理学者が教える 子どもを呪う言葉・救う言葉』
    (SB新書)、共著『犯罪心理学事典』(北大路書房)
  • モチベーション行動科学部長 高橋 一公

    担当科目
    生涯発達心理学
    専門
    生涯発達心理学
    主な著書
    共著『家族の関わりから考える生涯発達心理学』
    (北大路書房)、共著『図解雑学発達心理学』(ナツメ社)

いま、通信制大学で学ぶことの意味は?

時間や場所、年齢、タイミングにとらわれない。
だから、知的好奇心を追求できる。

出口:仕事や家事、介護、子育てをしながら「学びたい」という人も多いと思います。この「学びたい」という気持ちを、心理学では「知的好奇心」と言いますが、時間や場所、年齢、タイミングにとらわれずに、知的好奇心にどこまでも応えられる場所、それが通信教育課程です。実際に、本学の通信教育課程で学ぶ学生の多くは知的好奇心にあふれており、様々な社会生活を送りながら学んでいます。

自らの将来や人生を、肯定的に
展開していくためのきっかけを得る場所。

高橋:本学の学生は、社会的な立場も学ぶ目的も様々ですよね。社会で活躍している方や、ある種のスキルを修得している方にとって、「学び」は将来に備えるための教養にとどまらず、キャリアップやスキルアップに直結するものとなるでしょうし、学び直しや現役を引退されたシニアの方々にとってみれば、それまで関わってきた社会領域と全く異なった学びに触れることで、新たな可能性の発見につながるでしょう。つまり、通信教育課程で学ぶことは、自らの将来や人生を肯定的に展開していくためのきっかけを得るという意味を持ちます。すべての人間は、学び続けることで人生を豊かにしていく生き物。通信教育課程はその扉を開いてくれるはずです。

出口:人生を豊かにするという点で言えば、東京未来大学では、仕事をする上で「こういうスキルを身につけたい」という目的に対して、教員免許状や認定心理士資格などの取得を目指すことも可能です。何よりも、日常生活を送る中で「ふと」疑問に感じたことを、心理学という科学で検証することはとても楽しく有意義です。学ぶ場所を選ばず、必要な知識や資格を、自分の好きなタイミングで自由に得るという学び方は、これからの大学教育の主流になると考えています。

学部ではどんなことを学びますか?

全ての年代を学習対象として
子どもの心を理解する。

出口:「こども心理学部」と聞くと、子どもに特化した心理学のように感じるかもしれませんが、当学部が学習対象とするのは、青年期から成人期、老年期をも視野に入れた幅広い心理学。すべての年代を学習対象として、子どもの心身の発達の特徴を理解・把握します。また、教科書や教室での研究を実際の現場で実践し、得られた経験を学問に循環するという「科学者=実践家モデル」という学びも特徴の一つです。

人や組織を動かすための
「モチベーション」を複合的に学ぶ。

高橋:モチベーション行動科学部は、「モチベーション」を核に、「心理・コミュニケーション」「経営」「教育」の3つの学問群を複合的に学びます。ディプロマポリシーにおいては、①個人をみつめる力を身につけること ②他者と関わる力を身につけること ③組織を動かす力を身につけることを掲げています。
1つ目は、客観的な視点で人間行動を理解し分析することができ、モチベーションやリーダーシップに関する専門的知識を備え、所属する集団や組織、社会における成員の活動を促進する力の修得を目指します。
2つ目は、他者と円滑な対人関係を構築できる高いコミュニケーション能力と対人関係スキルを身につけ、他者や社会とより健全な関わりをもつ力の修得を目指すものであり、社会人として求められる社会人基礎力や汎用的能力などに掲げられる対人スキルの向上を課題としています。
そして、3つ目として集団・組織の中で自分の立場を理解し、組織行動に関する基礎的知識を備え、組織活性化や人材の育成に取り組む力の修得を目指し、組織管理や人事管理、地域とのつながりなど、集団に関する基礎的な学びの修得を課題としています。

出口:通信教育課程の学生にとって、共に学ぶ学友との交流も刺激となりますよね。スクーリングを通じて、様々な考え方や価値観を持った友人が全国各地にできることは大きな財産です。もちろん卒業後も教職員との交流は続きます。何かわからないことがあれば、いつでも相談できる環境を手に入れられることも魅力ではないでしょうか。

学びは、日々の生活や仕事でどのように 生かすことができますか?

基本となるのは1対1の人間関係。
だから、どんな場面でも学んだことが生きてくる。

高橋:モチベーション行動科学部の学びは、単に資格取得を目指すものではありません。いわば社会で活躍するための実学であり、その土台を提供するものです。確かに大学での学びを直接そのままの形で使用する場面はそう多くないでしょう。例えば、企業における組織管理はテキスト通りにはいきません。そこには組織や集団があり、その集団を形成する人がいて、その人にはそれぞれの歴史や人生が流れているからです。しかし、どんなに関わる集団や組織、人の数が変わっても、基本となるのは1対1の人間関係。この人間関係の広がりが組織となり集団となっていくと考えると、大学で学んだ基本的な学びは、すべての職場、社会、人生に活用できます。特に「コミュニケーションスキル」や「モチベーション論I・II」といった科目には、人間行動のエッセンスが含まれています。すでに修得しているソーシャルスキルを組み合わせることによって、どのような領域でも活躍できるはずです。

あらゆる場所で活用できる心理学を学び
社会が抱える課題を解決する。

出口:もちろん仕事として子どもに関わる方も多いと思います。発達途上にある子どもは目まぐるしく変化します。これまでは、過去の経験から「こんな感じで発達するのではないか」と思っていたことが、専門的な学びを通して確たる分析に変わる。それは専門的職業人にとって大切なことです。科学者として、実践家として子どもの発達を分析しつつ、適切な対応ができるようになるでしょう。
一方、仕事として子どもに関わらなかったとしても、心理学は社会生活のありとあらゆる場所で活躍する学問です。多様な人とコミュケーションを図る上で、心理学を学んでいることは大きなアドバンテージとなるでしょう。近年、少子高齢化が加速する中で、数少ない子どもを社会でどう育てるのかということも重要ですし、高齢者が生き生きと安心して暮らせる社会をどう実現していくかということも大きな課題です。これらの課題解決に心理学が有効であることは間違いありません。地域やコミュニティの中で、学んだ心理学を生かしてください。きっと社会から歓迎されるでしょう。

東京未来大学 通信教育課程の魅力は?

「試験に合格する」ことよりも
「学びを充実させる」ことのために。

高橋:東京未来大学通信教育課程の魅力は、「学びのシステム」にあります。従来の通信教育は、学期の中でたくさんの科目を一度に履修し、期末に試験を受けて単位を修得するという流れが大半です。しかし、この方法だと「試験に合格する」ことが目的となってしまい、「学びを充実させる」ことが難しくなることも。東京未来大学通信教育課程では1年間を2セメスター(春学期・秋学期)・8タームに分け、1ターム最大2科目までの履修で学習を進める「2セメスター・8ターム制」を採用しています。各ターム(約1ヶ月間)に2科目を集中的に学ぶため、無理なく、効率的に学習を進めることが可能です。

「一人だけど一人じゃない」。
CAや教員との距離の近さが教えてくれること。

出口:「学びのシステム」もさることながら、学生と教職員の「距離の近さ」も魅力の一つ。通信教育課程は、通常一人で学習するため、学習で困った時に相談や質問をできないのではないかと考える人も多いと思います。そういった悩みに対して、本学のCA(キャンパスアドバイザー)制度は効果的です。わからないことや困ったことがあればいつでも質問できるため、学び方で戸惑うことはありません。

高橋:通信教育課程と通学課程を兼任する教員も多く、通学課程の学生と合同で授業を行うこともありますね。立場の異なる学生に触れることで、普段の社会生活では得がたい特別な刺激や学びを得ている学生が多いと思います。

出口:「通信教育課程」というと、一方通行な授業なのではないかと思われがちですが、e-ラーニングシステムの「CoLS(コルズ)」を通じて教員に質問したり、同じ授業を履修している学生同士で議論をしたりするような、双方向的な学びを行うことも可能です。私自身が犯罪心理学者ということもあり、その時々に起きている事件について学生から質問をいただきますが、悲惨な事件がくり返されないようにするにはどうしたら良いのか、学生とディスカッションすることも多くあります。

入学を検討される方へのメッセージ

自分の可能性を信じて一歩ずつ前進してほしい。
ともに「科学者=実践家モデル」を築き上げていこう。

出口:開学初年度から通信教育課程の学生を見てきました。子育てや仕事をしながら学ぶということに対して不安を持っている方も多いでしょう。しかし、サポート体制の手厚さは他の通信教育に負けません。確かに働きながら、子育てをしながら時間を捻出することは大変です。しかし、全国にいる学友もみな必死に時間を作って、勉学に励んでいます。物理的に隣にいるわけではありませんが、心理的にいつも隣に学友がいます。それを体感する中で、持っていた不安は徐々に解消されていくはずです。

学びは「時間」で区切られない。
「おもしろい」を追求しよう。

高橋:専門的な学びは「時間」で区切られるものではありません。興味のある学問を学ぶことは、その人自身を、その人の人生を豊かにしてくれます。期限を切って学びを進めていくことも大切ですが、時には時間をかけて「おもしろい」を追求することも人生においては大切です。

出口:高橋先生がおっしゃるように、興味のあることや新しいことを学ぶ喜びは何より勝るものですし、毎回卒業式の時に誇らしく輝いている卒業生の顔が「学んで良かった」ということを物語っています。学生には自分の可能性を信じて一歩ずつ前進してほしいです。そして一人で悩まず、些細なことでも質問してください。皆さんと触れ合う中で私たち研究者である教員も多くの刺激を受けています。ぜひ今までの人生経験を私たちに教えてください。私たちが大切にする「科学者=実践家モデル」を皆さんと教職員で作り上げていきましょう。

高橋:学びは「大学」だけで行うものではありません。「仕事」や「育児」も人間にとっては大切な学びの場の一つです。そして、「大学」での学びは「仕事」や「育児」から得られる学びと同様に、「楽しく」行うことが肝心です。疲れたら一休みすることは、決して恥ずかしいことではありません。私はそんな時、気負わず「とりあえず一生懸命やってみる」というスタンスでこれまで進んできました。自ら挑戦しようとするすべての方と、お会いできることを楽しみにしています。

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